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『カワイイおばあさんの「ひらめきノート」』田村セツコ 洋泉社、2016年
(表紙画像は出版社サイト(ためし読みができます)よりお借りしました) 

私は子供の頃から、女の子らしいものや格好は自分には似合わないと思ってきたので、もし自分がしたら滑稽な「女装」感が漂って恥ずかしい、と思って生きてきました。ひらひらふりふり、キラキラ、お花に星にリボン、少女趣味といわれるカワイイものは私の中にはない世界だと思っていました。

ところが「外から見てみっともない」と思っているのはとんだ偏狭な考えで、男性だってヒゲムチだって、ピンクのチュチュをつけたっていいのです。本当に好きな世界は似合うのではなく、似合って周囲を納得させてしまう(見慣れさせてるのかもですけど)ものなのですよね。
ピンクのチュチュをつけたいわけではないのですが(バレエを習っている時も、私がチュチュをつけたら腰みのになると断固拒否していました)、優しい世界が本当は大好きなことが年々わかってきました。

私が田村セツコさんを大好きな理由に、田村さんの本に向かう時、自分がどんどん素直な気持ちになってくるのを感じることがあります。うまく言えないのですが、どんどんリラックスして、私でも「カワイイ」世界に入っていいでしょうか? どうぞどうぞ! と歓迎されているような妄想が脳内で起こっています。

セツコさんは、写真を見てもわかるように、なんでそんなに愛らしいの? と言いたくなってしまう方なので、ナチュラルに可愛らしいのですけれど(ジャケット? ジレ?の内側=筆記用具がお医者さんのように装備! を見せている赤いマニキュアの指の美しさ)、その有無をいわさぬオリジナリティには人を圧倒する強さがあります。その良質なカワイイ世界には、人をホッとさせて夢心地にさせるものが内包されています。目に付く「少女趣味」的なディテールは、優しい気持ちになる仕掛けなのですね。

今まで感想を書いた田村セツコさんの本の感想は3冊。
最新刊の感想も書きたくて、さっそく読んでみました🎵
(と思ったら、今度は11月に『おしゃれなおばあさんになる本』(興陽館)という新刊も出るそうなので、ますます油断がなりません)

また前置きが長くなってしまって申し訳ないのですが、この本はそんなセツコさんの世界のひみつを明かすノートであり「ノートのすすめ」でした。
「紙とエンピツ」が何より好きで、「孤独嫌いの孤独好き」のセツコさんにとって、らくがきおしゃべりノートとは、ともだち、大親友、時にはお医者さんであり特効薬(自主トレや健康管理が趣味なのだそうです)であり、「ひらめきのかけら」がたくさん詰まったノートは「私の生きてきた証」「何度も助けてくれて、人生を豊かにしてくれるもの」「なのだと書いています。

メモ魔ということで、びっしり書かれて、切り抜きや立体までスクラップされてふくらんだノートが何百冊もあるということ。施されたコラージュの美しいこと!
こんなに美しくはないけど、私も自動筆記のように思考を書き付ける、ノートを使ったワークを楽しんでいたことがあります。もやもやしていた「やりたかったこと」がわかり、その後ちゃんと実現したという面白い効果がありました。よく「書くだけで70%実現する」といいますよね。そんな実利的なものというわけではなく、本書は実に、自分にブラボーなノートの書き方がのっています。

「セツコ式「ひらめきノート」のすすめ、暮らしのノート、愛するノート、吐き出すノート、自分をハグするノート。。。それぞれに、何気なくセツコさんのかなり実用的な「魔法のエッセンス」がちりばめられています。

私が今回すてきだなと思った、ノートに書かれた言葉を引用させていただきますと。。。

 「外反母趾が痛むときは、背骨をまっすぐにして首を伸ばすバレリーナの姿勢をとると楽になる」
 「薔薇の香りを嗅ぐような気持ちで大きく深呼吸」
 「なにをするにも踊るように身体を浮かして使う」

 「なんでも深刻に捉えないように注意しよう」
 「人が見たときに心配になるような怖い顔はやめよう」

               (「暮らしのノート」より)

  ずっとノートと向き合い続けていると、ノートがもうひとりの自分のようになってくるものです。誰よりも私のことを理解してくれる、いちばん頼りになる存在ね。
  書いていると「心のマッサージ効果」がすごいの。だから、ノートは自分にとって名トレーナーなんですね。

                 (「自分をハグするノート」より)

このブログにも自分のことなど書いてしまっていますが、ブログやSNSとまたちがって本当に私的な、自分だけしか読まない語らい、自分を鼓舞するような「ほめる」ノートの効果はとっても良さそうですね。

「今まで見えなかった景色が見え」「この世にたくさん降りそそぐ”キラキラ”をキャッチできる」、冷静な伴侶・・・なんて素晴らしい考え方。そんな伴侶がいてくれたら、いうことなしですよね。
私もまた書いてみようと思いました。

最後までお読みいただいてありがとうございます💕
今、水森亜土さんとの二人展が行われているとのこと、行けたらいいなあ、ぜひ行ってみたいな。
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皆様も楽しい週末をお過ごしくださいますよう。鳥取方面の方の無事をお祈りしています。
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